以前このブログでバリアフリーについて少しご紹介しましたが、実際どのようなところに配慮が必要か、もう少し考えてみたいと思います。
とはいえ、どのような状態になるとどのような場所がバリアになるか、これは実際にそんな状況になってみないとわからない部分もありますが、基本的に配慮しておいた方がよいポイントをご紹介します。
階段・段差
階段や玄関の段差をフラットにするのは現実的に難しいので、手すりの出番になります。全身で体を支えれば足腰の力だけで昇り降りするより安全です。
また手すりは高齢者だけでなく子どもが昇り降りする際にも有効ですし、片手に荷物を持っているときにも役立ちます。
また、廊下と部屋の間の敷居など小さな段差も、世代を問わずつまづきやすい場所です。できるだけフラットにしておくことをおすすめします。
廊下
車椅子の生活では、廊下などは車椅子が通れる幅を確保しなければならなくなります。その幅は最低でも85センチ。
回す腕の幅や、廊下を曲がったり部屋に入ったりする際には弧を描いてまわる必要があるため、そういった要素を含めて考えると、老化の幅や部屋の入り口などの開口部にはもう少し余裕を持たせたいところ。
ドア
一枚もののドアでは、ドアの幅の分だけ室内・室外にスペースが必要になります。
車椅子だとドアを開けながら下がるようなアクションが必要になり、なかなか不便です。屋内の環境に合わせて、引き戸や折り戸の採用も考慮した方がいいかもしれません。
洗面台やキッチンのシンク周りなど
洗顔や歯磨き、食器洗いなど水を使う場面は日常生活の中でけっこう多いもの。車椅子生活の場合だけでなく、子どもたちの手の届きやすさも考慮すれば、家族みんなが不便を感じない高さが見つかるかも。
また、障害や年齢によっては昔ながらの捻るタイプの水栓では使いにくい場合もあります。
バータイプやセンサー式など多種多様な製品がありますので、合わせて検討してみてはどうでしょう。
これらはほんの一例ですし、取り入れ方は千差万別ですが、結果的に子どもたちや高齢者を含め、家族の誰にとっても使いやすくなっている場合が多く見られます。
住宅展示場では、そういった設計の実例をじっさいに体験・体感することもできますし、専門家のアドバイスを受けることも可能です。ぜひ参考にしてみてください。
(ライターManpukHousing)